床の解体。古民家再生の場合は残すところと壊すところを明確にし丁寧に壊していかなければなりません。
床下は思ったより乾いていました。
どこの古民家でもそうですが、大引きを支える束は最小限で根太材も皮のついたような丸太で構成されています。
ここも8畳間もあるのですが、2本の束しか立っていませんでした。
昔の炬燵の後。上手な手仕事のわかる石の炬燵です。
土台下の基礎石も大きくしっかりした作りです。なかなかこれだけの基礎石を配した建物は見られません。小住宅の離れですが、この時代に贅をつくした作りに見えます。1965年から始まった「松代群発地震」にも耐えてきた建物です。しかし、まったく無傷とは言えず、2㎝ほどのレベル差が見受けられます。
なんでもかんでも直せばいいという考えでいくとお金がいくらあっても叶いません。取捨選択。必要でもないところ、後世になってから付け足したものはいい造りはしていないので外して大度なものでまとめ上げるという方針です。
測量したときにはわからなかったことも出てきて、ここでもう一度設計の見直しと方針を決めます。