別所温泉でも歴史のある建物。
「柏屋別荘」さんの内覧会に行ってきました。
最近、旅館を閉じられたそうですが温泉街にこの建物を使って新たな活用の仕方が無いかどうか現地の皆さんと調査に行ってきたのです。
明治期に建てられた木造4階建てという歴史的建造物ですが今回初めて見学することができました。民家の再生は「素材の良さを生かすこと」かなと思っています。旅館のような所謂特殊建築物といわれるものは建築基準法や消防法上の問題もありますので難しいところですが。
信州ならではの冬の寒さや後ろに山を背負った地形からくる雨水対策とか、防火や避難の問題など古い建物はそれなりに価値がありますが「再生」するというのはいくつもたいへんな山があります。
別所温泉はお湯もいいし、信州の鎌倉と呼ばれるほど風光明媚なところです。昼間でももっと沢山の人達が温泉街で楽しめるようになれればと願うところです。
あけましておめでとうございます。
今年の初詣は自宅から歩いて5分のところにある「前山寺」。
18年ここに住んでいて知らなかったのですが昨年ここで除夜の鐘が打てることを知り今年は家族で行ってきました。
鐘の音はゴーンという余韻がなんともいえない間があるのですが、ずらりと並んだ参拝者が次々と打ち続けゴンゴンゴンゴンとちょっと忙しい除夜の鐘でした。
4日からは仕事始めに昨年末に完成したお宅にご挨拶。薪ストーブがあるけど家の中は暖かくてあまり出番がないと住まい心地をお話いただけました。
上田市丸子で4月から着工した建物が完成しました。クライアントとは昨年の7月から設計の打合せをはじめました。「広い玄関」「大きなリビング」「平屋建て」のキーワードとなるご要望をうけ設計しましたが、全部を平屋にすると予算がオーバーするし、希望の間取りでは寝室や子供室などのプライベートな部屋をとるのが難しい。そこで考えたのが、安藤設計お得意の「縄文住宅」?????。全体で見ると平屋建てですが一部を半地下、中2階という手段をとって内部の体積の無駄をなくして目いっぱい空間を確保するという手法。一見どこにもあるような普通の平屋建てですが、中に入ると4階建てという不思議な建物。完了検査に来た役所の人も「いったいどうなってんの?」と目を丸くして検査していました。
小さなお子さんがいて子育て真っ最中のご家族にはいつどこにいても家族の気配を感じられるというのは家作りをするうえで大切なことと考えています。
11月も終盤、雪が降りそうな気配でしたが、なんとか青空の下、上棟式を挙げられました。
青空をを飛び越えていくような松丸太です。ここは子供たちの遊び場になります。中2階に位置し、下のリビング、上の階へと見渡せるおもしろい位置にあります。
道路と敷地の段差を利用して道路から潜るように玄関に入っていきます。
赤松の弓なりになった梁をお求めの方は東御市の「田中製材」さんでどうぞ。
一般的に木材はまっすぐでないと運搬や加工の面倒さで敬遠されがちです。あえて構造材で化粧に使いたいとなると直接材木屋さんにオーダーして秋冬の間に伐採して用意しておいてもらわないといけません。田中製材さんはそんな要望に応えてくれていつも用意していてくれます。
古民家に多くの人があこがれるのはこういったダイナミックな梁組の美しさではないでしょうか。
「古民家のような木組みはもう2度と無い」−いやいやまだまだ地方の工務店さんや若い大工さんたちは頑張ってますよおー。
諏訪へ行った目的は建築家協会のみんなと諏訪の鉄平石の採掘現場を見学するためです。地域の素材を使うということをいつも心がけています。埼玉の小川町の保育園も小川の和紙を使いました。
鉄平石という素材は色合いや素材から浴室によく使われます。僕は薪ストーブの下とか土間によく使います。
下の写真は近所の「夢の庭画廊」全体の建物の予算の1/5を費やしかなり迷いましたが、オーナーはやはりやってよかったと喜んでおりました。
住宅のフローリングの床にしても無垢材を使用し、「床にお金をかける」という発想は正しいと思います。直接体感するところですからね。
自然石は現場で隅のサイズをカットして合わせなくてはならないため手間がかかります。その裏技として縁は別な素材でやる方法があります。いわゆる「ハンパ」なところ。今回は那智石で敷き詰めました。こうすることにより定格のデザインをこわさなくてよくなります。
外観はこんな建物です。
6月はこのとなりのバラ園が見事です。ギャラリーも無料ですので芸術の秋を是非堪能しにきてください。
もう、諏訪地方に来るのは何年ぶりか。松本から行っていたのと上田からではちょっとルートが違ってきます。たまたま懐かしく新鶴のお店の前を通ったので塩羊羹を買ってきました。小さな店舗ですが店内の古民家感が素敵で思わず見とれてしまい、買った羊羹を持たずに外に出てしまいお店のお姉さんの呼び止められる始末。古くて真っ黒なんだけど清潔感があってこじんまりした雰囲気は落ち着きます。2階床の組み方が「あっ、これ使える」とまた古民家から教わりました。
壁には構造耐力上、筋交いが入ってきます。建築士の設計する建物は窓が大きく解放的な建物が多いのですが、その構造的な問題でなかなかいっぱいまで取れない場合が多い。筋交いが入っても残った壁になんとか窓を入れて、風抜き、太陽光線、視線の演出などやれるだけのことを表現したいと思っています。そんなときに使うのが「虫窓」村山設計の村山さんから教わりました。
かわいいでしょ。
ボク的にはこんなのもやってます。
「下地窓」というものです。茶室によく使われますが、作法がどうとかよくわからないけど楽しければいいじゃんという感じで取り入れちゃってます。
既成概念にとらわれない自由な発想がより空間を伸びやかにすると感じてます。
秋も深まり、ショールームの窓から見える上田の平。来週から寒くなる予報です。車のタイヤもスタッドレスに取り替えていよいよ冬の準備です。
自然素材とパッシブソーラーのショールームは毎日開放。土日は無料住宅相談もやっていますのでお気軽にどうぞお越しください。
徳島地方から取り寄せた杉、渡りあごの接続部分や壁しゃくりの位置を確認し、断面欠損の確認など刻んでしまったら終わりですので刻む前に入念な打合せをすまし、さてこれからサクサクとのこぎりとノミを入れていきます。